2日目の夜明け。昨夜は思いのほか寒くなくハーフレングスのシュラフ(モンベルの#3)でも全く問題なかった。今日も朝から快晴!焚火を起こしゆっくり朝支度。そう、今日は最も楽しみなイワナの桃源郷、改めIWANA HEAVENに突入するのだ!!すでにその片鱗は昨日からも見受けられていたのだが、後々振り返ってみるとこの先のそれには到底及ばない、まさに天国が待っているとはこの時は思いもよらなかった。
さぁ2日目もはりきっていこー! |
これぞ赤石沢!見渡す限り赤い岩だらけ |
相変わらず巨岩に阻まれすんなりとは通れない。無限ボルダリング絶賛継続中。遡るにつれ岩の赤さが目立つようになる。そう、この沢の由来となったラジオラリアと呼ばれる岩石で谷全体が構成されるようになってきたのだ。水にぬれた部分の赤さは際立ちレンガのような色合い。対照的に済んだブルーの釜との共演で異世界間が半端ない!
大ゴルジュの入り口 |
ネイチャーフォトグラファーはその自然の造形にくぎ付けとなり歩みは牛歩のようになった(笑)とにかくこの沢は見どころが多すぎて困る。やっとこさ大ゴルジュに到着しふと正気に戻る。まだ核心部は終わっていなかった!
2本の支流のうち右を登る |
とりあえずゴルジュの正面突破は難しそう。セオリー通り枝沢からの大高巻に入る。2本ある枝沢の右側に取りつき登り始める。適当なところで右の斜面に取りつきルートを探るとしっかり踏まれた踏み跡が続いていた。崩落地を横目に見て斜上するがどんどん切り立っていき、しまいには垂直に近くなる。さすがにここはロープ出さないとまずそう。ただこの先傾斜が緩むようにも見えないのでとりあえずもと来た道を引き返し枝沢に戻った。
行き詰ったポイント |
さて、仕切り直し。谷筋はヌメヌメにつき、いったん左の尾根に出て谷沿いに高度を上げる。ここも決して楽ではなく、木登り系の高巻きとなった。程よいところでまた枝沢に復帰し、少し上ると右の尾根に取り付けそうなのでそのまま尾根へと取りつく。そこからは比較的平坦で踏み跡も明確になる。尾根をトラバース気味に巻くと途中1本沢状の地形があり、降りるか迷ったがもう一本向こうへ行こうということでなおも進むと広い沢状地形が。眼下には川原も確認できた!よし、これで何とか歩いて降りられそう。
高巻きから沢に復帰すると目の前に美瀑が! |
高巻きには1時間を要した。お疲れさん!これで核心部を抜けたことになる。ほっと一息ホットコーヒーで労をねぎらう。目の前の枝沢の美瀑が目を楽しませてくれる。さて、ここからがお楽しみ♪休憩もそこそこにホラくんは早速竿を出している。獅子骨沢までは一息。この間わずか200mそれでもやはり魚影は濃い。ロケーションの良い獅子骨沢の正面で昼休憩!もちろん今回もイワナを釣りお刺身にしていただく。う~ん最高!!
職人ホラのライブキッチン♪ |
昼ごはんをのんびり食べて、ここからは釣りモード。もうこれが面白いほど釣れる!しかも今までの比じゃないほど釣れて一投必殺状態。なんだか釣りがうまくなったのではと錯覚してしまうほど良く釣れる(もちろん全部リリースしてますけどね)しかも尺は行かないまでも良型ばかり。(ホラくんは34cmを釣った)
爆釣で楽しさ爆発だー! |
この分だと釣れすぎて進めないのでいったん竿を納め先に進むことに。ほどなくして赤石沢最大の大淵と目される巨大な釜にぶち当たる。ここは前評判でイワナのパラダイスだということを知っていたので期待してのぞき込むと、そこには想像をはるかに超える光景が!!もううじゃうじゃ。しかも大きいのがたくさん。きっと産卵のために集まってきたのかな、と思うほど大きい魚がいーっぱい!いっぱいい過ぎでなんだか逆に竿を出す気にもなれないのでここは早々に通過することに。巻は小さく。左壁を落ち口付近までへつってそのまま樹林に突っ込み2段ある滝を二つまとめて高巻した。
イワナがゆうゆうと泳ぐ大淵 |
今夜の泊り場の百間洞出合いまではもう直線距離にして500m程度。よし、これならということで釣り再開。今度は今夜の獲物を釣りあげるための釣りタイム。お目当ては25cmオーバーのオス。マナーとしてメスは食べないことにしている。やっぱり卵を持っているのでそこらへんは配慮しないとね。二人とも次々と釣り上げる。しかしやはりここはIWANA HEAVENえりすぐりの4匹があっという間に釣れてしまった!
獲った魚を”撮る” |
裏赤石沢出合まではそこそこ登る滝があり上流部とはいえまだまだ手が抜けない。最後のCS滝を越え裏赤石谷出合を過ぎてほどなく奥赤石沢と百間洞の二股に到着。今夜はここにて行動終了。こちらもナイスなテンバが出来上がった!夕食は良型のイワナ4匹を使ったフルコース。刺身から始まり、タタキ、炙り、天ぷら、あら汁。(ほぼ全てホラくん作)もうすっかりイワナ腹!イワナで腹いっぱいなんてなかなか無い!幸せに包まれながら今宵も焚火をおともにごろ寝。もう社会復帰できそうにないなー、そう思わせてくれるほど充実した二日目に幕を閉じたのであった。
ホラシェフ謹製・イワナのタタキ!絶品でした!! |
最終章”偉大なる赤石岳”へ続く
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