僕は最近軽いステップで前進し続けていたことに気が付いた。
それはあまり考えず前身しているつもりでいたとも言い換えられる。
スポーツクライミングやボルダリングを体験したことがあるひとならきっとわかるだろうか。
一歩の足の置き方(つま先親指側で乗り込むのか包み込むように足裏全体で乗るのかなどなど)
ひとつで次の一手が大きく変わる体験を。
スポーツクライミングのようにその一歩で命を落とす(とはいわないまでも怪我する)危険が無い状況で踏み出すある種”大胆な一歩”
それに対して沢登でちょいちょい直面するガレ場のトラバースやスラブの通過などに代表される”命がけな一歩”では踏み出し方が異なる。
だって命懸けだもん。
結果としてその行動は”一歩前へ”進んだだけ。その一歩にどれだけ大きな意味や価値がその一歩を踏み出すまでにあったのだとしても結果は一歩踏み出しただけ。
大事なのは一歩踏み出したその後ですよね。
何故その一歩を出したか。考える前に一歩出ていることが多い。
そんな一歩先には”なりゆき”というせま~い足場しか続いていないことが多い。
その”なりゆき”をトレースして進むといつしか行き止まりになってたりする。
でもそんなときは巻道や別の選択肢があったりして意外とあっさりこなせたりもする。
でもある時俯瞰してみると”結局ぐるぐる同じところを回っていただけだよね”ってなる。
だいたいここで終わっているうちは大きなけがもしなければ大きな変化もない。
もんもんと過ぎていく日々はこうして繰り返される。
思い返してみると命がけの一歩って何度か経験があるな~。
一番印象的だったのが初めて行った濁河本谷の核心部、ゲート状2段5m滝のテラス。
前にも備忘録で書いたけど、ろくな装備も経験もないままWebの記録だけを参考につっこんだがんだて公園から始まる濁河本谷。
度重なる冷たい谷水での慣れない泳ぎ遡行。最終的に行き詰まったまさに窮地に追いやられたような場所で現れたゲートのような滝。
一瞬絶望した。深い谷の中なので既に日没。ガタガタ震えながら思考も停止気味。
追いやられた僕がとった選択肢は”前進”だった。
真下には奔流が駆け下りどす黒い底なしのような滝壺に吸い込まれている。
ここに落ちたらどうなるのか・・・。そんな滝をこえるには被った岩を抱きかかえるようにごく狭いスタンスにだましだまし乗り込む必要があった。
覚悟を決めて体重を殺しながら乗り込む!
その先はEasy!
そう。一歩を踏み出すまではいろんなことを思案する。
言ってみれば結果オーライ!命がけならそんな軽くないか!!
でも次に進める。その一歩を踏み出したことで。
単に谷を抜けるだけではなく、自分の意思でその谷を抜けきった。
その結果が重要。
人生にはそんな重要な一歩が何度かある気がする。
今僕が踏み出そうとしている一歩がきっとその一歩かもしれない。
とりあえず、こんな時はあれだな。うんそうしよう。
全部はいちゃえ~!
根尾の滝は下呂の滝! |
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